原発性免疫不全症

どんな病気?

特に重症複合免疫不全症(SCID)は、生まれつき免疫細胞(T細胞)が作られず、身体を守る免疫の働きが弱いことで、感染に対する抵抗力が下がり、重い感染症に罹ってしまう病気です。患者さんは5万人に1人と推定されています。

どんな症状がでるの?

産まれてすぐに肺炎、下痢、中耳炎、皮膚感染症など様々な感染症にかかってしまいます。適切な治療を行わないと1歳まで生きることは困難です。また、予防接種のうち生ワクチン(ロタウイルスワクチン、BCG、MRワクチン、水痘ワクチン、おたふくワクチンなど)で感染を起こしてしまう場合もあります。

治療法は?

感染予防のために抗菌薬や抗ウイルス薬の投与、免疫グロブリン製剤を補充しますが、効果は不十分です。根治治療として造血幹細胞移植があります。

早く見つけることの重要性は?

重い感染症にかかることを未然に防ぐことができます。また、それによって造血幹細胞移植の成功率を上げる効果もあります。